知らない人がやって来た!社外取締役だってさ
社外取締役を2名以上、選びなさい!
東京証券取引所が上場企業に対し、社外取締役を2名以上選任するよう促すことにした、というお話が日経に載っておりました。
株式会社ってなんですか?
で、「この人」って、本来、株主が良いと思う人であれば、だれでも候補となりうるわけです。ただ「この人」を決める案を作っているのは、会社の取締役なので、取締役が「この人」にしようって案を作ってしまったら、たいてい取締役のいう「この人」に決まってしまうんですね。
http://www.idc-otsuka.jp/company/ir/tanshin/h-27/h27-2-17.pdf
ただ、父と娘の立ち振る舞いに着目すれば、断然、娘派ですよ、Beansは!
だって、記者会見見たら一目瞭然ですが、自分の周りに金魚のふんがいないと人前に立てない父親と、たった一人で勝負する娘さん、どちらが優秀か、いや覚悟があるか、よく分かると思うんです。
一般的に、会社のことをしっかり分かっていない人に限って、何かあると部下をぞろぞろ引き連れて、格好つけることが多いと感じております。
優秀な方は、そんなことしない。自分で物を考え、判断し、その責任をとる。記者会見の立ち振る舞いだけ見れば、娘さん一択でしょう!
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大塚家具の取締役選任に関する問題提起は、第三者から見れば最高に面白いですね。株価もかなり上がりましたし、実は注目されることで、株主の利益になっているのかもしれませんし。
ないとは思いますが、一連の事象が壮大なエンターテーメント的な謀略の可能性も。
話が尽きなくなりそうです。ゆえ、この辺で大塚家具はおいといて、
取締役って、株主総会で選任されれば、原則、誰でもなれるんですけどね。
いくら法が広範な人材から取締役を選任することを認めているといっても、実際どこにそんな優秀な人材がいて、声をかけたらすぐに会社のために働いてくれるというのか、そんなことは分らないわけです。
そうすると、どうしても身近な、あるいは、会社をよく知ってる、というようなファクターが重要視され、わが社一筋何十年というような人材が、取締役に抜擢されることになるんでしょう。そうして代表取締役を頂点としたピラミッドが構築され、YESということが大事な集団が形成されていくんだと推測するわけです。
でもね、会社法は代表取締役が一番偉いなんて規定していません。代表取締役が一番偉くて、取締役が家臣だなんていうのは、時代劇の見過ぎか、株式会社のことを何もしらない人達です。
会社の最高意思決定機関は株主総会で、次に取締役会!
じゃあ、なんで代表取締役なんてものが 存在するのか?
合議体だと、なにかと不便なんですよ。話を元に戻しますが、
最近の社外取締役の状況は?
2名以上の社外取締役導入が求められると、単純に考えて、社内から昇進できる取締役の人数が減少することになるんではないかと思うわけです。もちろん取締役の人数を増やして対応するのかもしれませんが、取締役が増加しても、船頭多くして船山に登るという諺もあるように、良いことはないように思います。
取締役の人数が減少してしまうと、 昇進制度のGOALが減ることに繋がるので、社内の出世競争は一段と激しさを増すわけですが、社外取締役だけでなく、これからの取締役は、社内だけでなく、広く外部から求めることも当たり前というような感覚、いわゆる経営のプロに任せようということになれば、いきなり知らない人が取締役として外からやってくることも多々あると考えられるわけです。
例えば、サントリーの人事。