納豆は100回かきまぜろ!

管理人Beansの日記です

超過利潤を貪る市場に必ず出現するIT革命

やられた!

この記事を為末大さんのTweetで知ったとき、そう思いました。

日本初、ユーザー同士が直接マンション売買をすることが可能となるWEBプラットフォームサービス『Housmart(ハウスマート)』βテスト版を提供開始 - PRTIMES×THE BRIDGE(リリース)

まったくもって先に行かれました。

まぁBeansの考えてることなんて世界で何百、何千、何万人以上の人が考えているわけなので、致し方が無いことなんですが、反面、だからこそ誰にでもチャンスがありますよね。

人生はワンチャンス!- 「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法

今までの不動産売買って、不動産を扱う会社を通して、土地や建物を購入するというのがデファクトスタンダードだと思っていたわけなんですが、「いや、ちょっと待てよ」と。

少なくとも日本ではね、契約自体は原則個人が自由にして良い社会なんだから、取引にかかわる個々の主体が双方納得していれば、別に不動産であろうとも、本人達がそれぞれの意思で自由に売買して良いはずなんですよ。

不動産会社が必ずしも、取引の間に入る必要なんて、全くないんです。

入り口を間違うと、あるいは、現状を疑うことをしないと、そりゃいいようにやられてしまうということなんですね。

不動産を取引する場合、不動産会社が売り手と買い手の両方の代理人として売買契約を成立させてしまうと、双方代理として法律違反になるんですけど、不動産売買や賃貸を媒介するような場合は、双方から代理を受けても良いよ、という分かりにくい構造になっています。

代理人として活動するような場合、不動産会社は必死に買い手を探し、あるいは売り手を探し、契約を成立させることに尽力するということになるんでしょうかね。

他方で、媒介は、不動産を店子に並べて、「さあ、どう見てってよ」と声高らかに売り手や買い手に訴求して、結局、手数料は買い手と売り手の双方からもらうという、ちゃっかりしたビジネスモデルなんでしょう。ただ、物件情報を抱える、これだけで買い手と売り手の双方から手数料をかっさらっていくビジネスモデルって、どうなのよ?って話です。

これだけだったら、まさしくITの出番じゃないですか。

Housmart|「新時代」の中古マンションフリーマーケット

このHousmartのように、個人がサイトに情報を提供して、それに個人が応えていく、そうやって不動産にかかる、C to Cのマーケットを作りあげ成長させていく。素晴らしいと思うわけです。

だって、効率的な社会が構築されると思うんです。

超過利潤

経済学に超過利潤という考え方がありますよね。

要するに、市場の失敗ってやつです。

 

入門経済学 第4版

不動産売買の場合、売り手は少しでも高く売りたい、買い手は少しでも安く買いたい、という願望があって、物件価格の交渉を行うと共に、一方で、不動産会社に支払う手数料を抑えることが出来れば、まさしく少しでも高く、あるいは少しでも安く、という状況を作り出せるわけです。

このような状況は不動産会社にとっては収益の減少であり、すなわち利益の減少につながるわけですが、要約すると、不動産にかかる取引が行われる際に生まれていた超過利潤が縮小したと言えるんじゃないかと思うわけですよ。

そりゃ不動産会社にとっては、痛し痒し、でしょうけれど、単なる媒介であるならば、インターネットが発達した今、昔のように情報の希少性を武器に、独自にネットワークやら、不動産情報を収集し、優位に立つことは、難しい世の中なんだと思います。それに売買当事者の利益を増加させる代替的な方法が構築されたら、当事者は合理的な行動を当然のように取るでしょう。

こういう新しいビジネスモデルが提唱されると、決まって取引の安全を担保しなければならない、という声があがるんでしょうが、安全を担保するための方法なら、たくさんあるでしょうから、心配は無用だと思います。

今までとこれから

こういうやり方が、今まで難しかったのは、そういう個人対個人の取引にかかるインフラが整っていなかったからで、代理人なのか媒介なのか、グレーな感じでいわば独占業務みたいな商慣行でも通用していたんじゃないかと推測されるわけです。

インフラさえ整備されたら、超過利潤が削減されるような方向に市場は動き始めるでしょう。

なので、こういうマーケットにインフラ作れたらいいな、どうやろうかな、と思ってたら、案の定こんな塩梅です。

 で、感じました。

どうにもUIの洗練度が低く、好きになれない日本のECの雄「楽天」の成功のコンセプトに、「スピード!!、スピード!!、スピード!!」


楽天株式会社: 成功のコンセプト: 楽天主義 < 採用情報

というのがありますが、決してかって一世を風靡したSPEEDへの賛辞ではないでしょうけれど、

SPEEDLAND -The Premium Best Re Tracks-

ちんたらしてんじゃないよ、とガツンと頬をはられた気分です。 

f:id:RollingRollingGrowing:20150219105303j:plain

 

それでも気を取り直して。

 

Good day!